丸ノ内線方南町駅徒歩3分 永福町、笹塚、中野、新宿、渋谷各方面からも至便

投稿者: genkaneko (1ページ目 (2ページ中))

お問い合わせ

本ホームページに興味をお持ちいただきありがとうございます。
どうかお気軽にご相談ください。ご相談につきましては、お客様の契約書類等を確認する必要がございますので、原則として、事務所に資料をご持参の上、ご来所いただいております。メールでの問い合わせ等には応じておりません。電話又はホームページから法律相談の予約を承っております。ホームページからのお問い合わせの際には、電話番号をご記入ください。折り返し、相談日時等のご連絡をさせていただきます。
なお、ご相談の内容によりましては、法律相談のご希望に添えない場合もございます。また、メールでの法律相談や無料相談は承っておりません。

お問い合わせいただきました内容は、お客様の同意なく第三者(共同受任(予定を含む。)の弁護士を除く。)に開示・提供することはございません。
[contact-form-7 id=”234″ title=”お問い合わせ”]

ブログ

新年のご挨拶と2018極私的舞台鑑賞記

皆さま、あけましておめでとうござます。

昨年は本当にお世話になり、ありがとうございました。

今年も何卒よろしくお願い致します。

さて、もはや年1回の舞台鑑賞記を更新するだけのブログになっておりますが、これを楽しみにして下さる少数の方もいらっしゃいますので、懲りずに今年も書かせていただきます。

第3位 ビゼー「カルメン」 (11月25日午後2時、新国立劇場)

新国立劇場の今年の公演は全体的に不作で、それらの中では既に何回か再演を繰り返している「カルメン」が主役に人を得て、思いの外良かった。

カルメンという役、生の舞台では不思議と、メリメの原作に沿った魔性の女に相応しい舞台姿と歌声を兼ね備えた歌い手に巡り合わず、妙にお上品ぶっていたり、変にセクシーさを強調していたり、いつも何か違うと思って帰ってくるのが常であるが、今回の主役、ジンジャー・コスタ・ジャクソンは、妖艶な容姿と適度にハスキーで下品(勿論、いい意味で言っています、褒めています・・・)な声質がカルメンにぴったし。初めて聞く名前の歌い手だったが、既にメト等でもカルメンを歌っているという経歴もうなずける出来栄えであった。容姿は超イケメンだが、歌は全くパッとしないエスカミーリョ(生の舞台では、エスカミーリョも外れが多いような気がする・・・)を除けば、ボリショイのスターというドルゴフのホセ、砂川涼子のミカエラも容姿・歌共に適役。タンゴーの指揮、鵜山の演出も手堅かった。

第2位 プッチーニ「三部作」 (9月6日午後6時半、新国立劇場)

プッチーニの三部作が全て一度で上演されることは稀で、「修道女アンジェリカ」は生の実演で聞いたことがなかったので、大変楽しみにしていた公演。期待に違わず、現在の二期会の総力を挙げた力演で素晴らしい上演であった。

まずは、デンマーク王立劇場他との共同制作というミキレットの演出が秀逸。一見全くテーマや雰囲気が全く異なる3つのオペラに対して、舞台装置や主役に連続性を持たせ、人生の輪廻という大きなテーマを聴衆に対して提起していた。すなわち、外套での、パリの下町の陰惨な汚れた運河を表現した殺風景なコンテナ舞台に始まり、これが修道女アンジェリカでは、コンテナが取り払われて、そのまま、これまた妙に陰惨なサナトリウムのような修道院となり、最後のジャンニ・スキッキでは、一見豪華な屋敷内の様子に代わったかと思うのも束の間、最後にはコンテナ舞台に戻り、三部作が統一された劇として構築されている。主役についても同様で、外套の不倫妻ジョルジェッタが夫に殺された若い情夫の死体を見て絶叫したかと思うと、そのままアンジェリカでは自分の子どもが若くして死んでしまったことを知って自殺する修道女になるといった具合。

また、二期会の歌手陣も上記のように主役は何役か掛け持ちして歌い演じていたが、かなり細かな芝居を演出家の意図に従って丁寧にしていただけでなく、歌も役柄に相応しい水準でよく揃っていた。ド・ビリーの指揮も少し遅めのテンポでオーケストラをしっかり鳴らし、三部作各々の雰囲気を実に味わい深く聞かせてくれて、素晴らしかった。

二期会は昨今あまり上演されていない演目を意欲的な演出等で上演することも多い一方、正直「はずれ」の公演も少なくないが(例えば、7月の「魔弾の射手」、元宝塚女優の集客力を期待してなのか知らないが、コンビンチュニーの演出も日和ってしまっていた・・・)、この三部作は大当たりであった。

第1位 ボーイト「メフィストーフェレ」 (11月16日午後7時、サントリーホール)

バティストゥーニ指揮の東京フィルの演奏会形式の上演。このオペラも日本ではほとんど上演されたことがなく、しかも、ダイナミックで壮麗な音作りをするのが得意なバティストゥーニの指揮とあって、これも三部作同様、本当に心待ちにしていた公演だったが、実に素晴らしく、ボーイトのこの異形のオペラの魅力にノックアウトされた。

バティストゥーニはともすると演目によってはオーケストラを鳴らしすぎてちょっと辟易することもあるのだが、このオペラは鳴らしすぎても足りない位の圧倒的な力感が必要とされるから、彼の長所がそのままこのオペラの魅力を伝えていた。新国立劇場合唱団をはじめとする複数の合唱団で構成されたコーラスもオケに負けず、大迫力で見事。

歌手陣も、スポッティのメフィストは少し善人過ぎてデモーティッシュな迫力には欠けたが、急遽代役で登場のパロンビの明るいイタリア声で歌われたロマンテックなファウスト、まだ若手とは思えない陰影のある表情豊かなテレーザ・リーヴァのマルガリータ/エレーナ、いずれも素晴らしかった。

バティストゥーニ、ザンドナーイ、レスピーギ等の近現代のオペラも勉強・研究しているようだから、今後、これらの秘曲の上演も期待したい(レスピーギの「ラ・フィアンマ」なんか彼にぴったしのはず)。

今年一年、良い舞台に巡り合えますように・・・。

投稿日:

新年のご挨拶と2017極私的舞台鑑賞記

皆さま

あけましておめでとうございます。

今年は、ここ数年にないほど穏やかな気持ちで新年を迎えることができております。
感謝と胸のうちに秘めた想いと共に、今年も歩んでまいりたいと思います。
 
さて、毎年お約束、かつ、このネタでのみブログを更新している、恒例の舞台鑑賞記、お送りさせていただきます。
と書きながら、手帳を基に記憶を辿ると、鑑賞数もかなり少なく、おまけに例年にない不作ぶりで、不満や怒りを通り越して「お金返して」というようなものが多く、その中でベスト3を選ぶのはなかなか難しいものがありました。

第3位 フィオレンツァ・チェドリンス・リサイタル (7月3日 武蔵野市民文化会館小ホール)
かつては新国立劇場の公演で頻繁に来日していたイタリアの名花、久々の来日リサイタル。
最近、世界の檜舞台でもあまり名前を聞かなくなっていたが、ほとんど声の衰えも感じられず、往年の美声と細やかな感情表現は健在であった。
ノルマやフォヴァリアータのベルカント物からヴェルディ、プッチーニ、ヴェリズモまで幅広いレパートリーをうたったが、やはり彼女の本領はプッチーニ、ヴェリズモ。特に、アドリアーナ・ルクブルールのヒロイン登場のアリア、美しい容姿も相まって、一瞬にして女優アドリアーナが舞台に登場した。彼女のように往年のイタリアのプリマドンナらしいエレガントなソプラノ、他にあまりいないと思うので、トスカ、アドリアーナ、マノン・レスコー辺り、来日して歌ってもらいたい。

第2位 ドニゼッティ「ルチア」(3月26日 新国立劇場)
新国立劇場では珍しいベルカント物の新演出の舞台。
ルチアと言えば、ヒロインの出来いかんに成否がかかるといっても過言ではないが、ロシアの新鋭、オルガ・ペトレツェッコがかつてペーザロで聞いたひ弱な歌からすっかり脱却して、テクニック、表現共にまずまず聴きごたえある歌唱を聴かせてくれた。彼女の本分はルチアではなくてやはりロッシーニにあると思うし、ルチアにしては表現が少し明る過ぎてやや物足りないが、容姿も美しく、なかなか魅力的なルチアであった。エドガルドのジョルディのノーブルな歌唱と舞台姿、エンリーコのルチンスキーの高慢さが滲み出た歌唱、と他の主役級のキャストも揃っていた。
グリンダの演出は、プロジェクターを使用した映像が斬新だった一方で、舞台自体は演技も含め非常にオーソドックスで陰惨な中世のスコットランドの雰囲気を十二分に伝える優れたものであった。

第1位 ワーグナー「ジークフリート」(6月17日 新国立劇場)
飯守監督の渾身の指輪四部作の最後を飾った神々の黄昏を所用で行けなくなったため、ジークフリートを今年のベストに挙げたい。
フィンランド国立歌劇場からレンタルしてきた故ゲッツ・フリードリッヒの演出は、今や古色蒼然としていて、大蛇とジークフリートの対決のシーンをはじめ、もう失笑するしかないというレベルであったが、その一方で飯守監督のインテンポで引き出すオーケストラのうねりに、グールド、グリムスレイ、コンラッド、メルベート等の粒ぞろいの世界的歌い手が絶唱で応えていた。

今年が皆さまにとって良い一年となりますように。

投稿日:

ブログ記事の一部復旧のお知らせ

皆様、御世話になっております。
過去に掲載していたブログ記事がいつの間にか消滅してしまっていたので、
保存していた原稿の中から2016極私的舞台ベスト3以外の主な記事を
再掲載させていただきます。
今年はまだ暖かいですが、御身体くれぐれも御自愛ください。

投稿日:

極私的舞台2015ベスト3

皆さま、あけましておめでとうございます。

昨年は大晦日ギリギリまで事務所の作業等に追われる状態で、自宅の部屋の片づけ等が全く手つかずのまま年明けを迎える始末になりました。元旦、家族で行う恒例の行事を済ませ、日帰り温泉に出掛けて、ようやく一息つけました。というわけで、三が日は年明け早々部屋の片づけ等をして過ごすことになりそうです。

さて、もはや一年に一回、しかも、舞台観劇記しか更新しない、このブログですが、これを楽しみにされているごく少数のお客様、友人もいるようなので、今年も書かせていただきます。

昨年は、私の長い長い舞台鑑賞歴において信じられない出来事がありました。11月に大好きなトスカを新国立劇場で鑑賞していたところ、とにかく音楽を聴いているのが耳障りでしんどいという気持ちになったのです。演奏が悪かったわけではありません。シーリのトスカはまだ粗削りなところは散見されるものの将来楽しみなヒロインぶりでしたし、他の歌手も水準以上、舞台も極めてオーソドックスな舞台で、視覚的にも美しいものでした。確かにオケが鳴り過ぎな印象はありましたが、それにしてもオペラを見聞きしていて、苦痛に感じるというのは初めての出来事でした。この話を親友の出版社の友人に話したところ、「普段負荷の相当かかる仕事をしているから、感情がダイレクトに伝わるオペラ等を身体が受け付けないようになったんじゃないか」との指摘を受けました。私自身はあまり意識はしていませんでしたが、加齢と環境がそのような心境に追い込んだことには若干心当たりがありました。いずれにしても、今年は心身を健全に保ちつつ、常に新鮮な感覚を忘れずに物事に取り組んでいきたいと思います。話を元に戻しますが、一昨年以上に舞台に出掛ける機会は減っていたようで、その中で一応ベスト3をあげたいと思います。

第3位 ヴィヴァルディ「メッセニナの信託」(3月1日、神奈川県立音楽堂)

日本では上演が稀なバロックオペラの、しかも世界水準での舞台上演。ビオンディが振るエウローパ・ガランテがオケに入るというだけでも上演の成功は約束されたようなものだが、実際はそれ以上。人間の喜怒哀楽が驚くほどリアルに耳に突き刺さり、3時間半の決して短いとは言えない上演があっという間。当代きってのバロックの世界的歌い手の歌唱も聴きごたえがあったが、中でもユリア・レージネヴァは出色の出来栄え。彌勒忠史の演出も狭い舞台空間を効果的に活かし、まるで能舞台を見ているかのような美しいモダンな舞台を作り出していて、非常にセンスが良かった。これと対比する訳ではないが、10月8日に紀尾井ホールで上演されたペルゴレージ「オリンピアーデ」も珍しいバロックオペラの貴重な上演で、林美智子をはじめとする日本人歌手も大健闘していたが、某演出家の凡庸な棒立ち演出がすべてぶち壊していた。

第2位 ヴェルディ「椿姫」(5月16日、新国立劇場)

私が偏愛し、ヴィオレッタのパートはほとんど諳んじているくらい個人的にも思い入れのある役だが、生の舞台ではほとんど満足したことがない難しいオペラ。ベルナルダ・ボブロのヒロインは、決して美声ではなく、声量はやや乏しいし、技術的にも十全とは言えないので、いわゆるプリマドンナ然としたヒロインを期待する向きには全く受けないと思う。しかし、彼女の体当たりの役作り、ひたむきな真摯な歌いぶりには、ヒロインが必死に血反吐を吐きながら生きている切実さが確かに感じられ、また、彼女の声量がやや乏しい故、聞いている方も意識して歌声を聞き取ろうとせざるを得ないこともあり、とにかく私はこのオペラの生の舞台で初めて涙した。最近、加齢もあるのか、こういう歌手・演者のタイプに涙もろくなっているだけなのかもしれないが・・・。イブ・アベルの指揮も緩急豊かで、タンタカタンタカという定型的な音にも意味があることを感じさせる優れたもので、ボブロを支えていた。映画監督出身というプサールの演出は、舞台床まで鏡を使い視覚的には若干煩わしいところはあったが、写実的でセンスの良いものであった。

第1位 愛の伝説 (11月27日 東京文化会館,マリンスキーバレエ来日公演)

グリゴロービィチの珍しい演目の国外初上演。ソ連時代の愛国物という演目の内容には少し古めかしさを感じるが、オリエンタルな音楽、シンプルでありながら目を凝らしていると豊かな感情表現が感じ取られる象形文字のような振付、そしてグリゴロらしいダイナミックな男性群舞、と個人的には非常に楽しめるバレエであった。ソリストはいずれも高水準で各々の役に良く合っていたが、やはり衰えたりとはいえ、ロパートキナのバヌーが出色。嫉妬とか怒りとか女性の嫌な部分を積極的に表現する必要がある役だが、あまり従来彼女の演じる役では見たことのないような強い役作りが印象的だった。ただ、別演目のジュエルズでも感じだが、バレエ団のコールドのレベルが驚くほど下がっていて、有名どころ以外のソリストのレベルも今一つだったことも含め、今後が少し心配になった。

今年も皆さまにとって良い一年となりますように。

投稿日:

新年のご挨拶と極私的2014舞台ベスト3

新年あけましておめでとうございます。皆様のご支援とお引き立てを頂戴し、当事務所も本年設立三年目を迎えることができました。本当にありがとうございます。どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

ホームページについては忙しさにかまけて、ブログをはじめほとんど更新しておらず、先ほどホームページについては若干の変更をさせていただきました。 そして、もう年は明けてしまいましたが、恒例の舞台ベスト3(昨年以上に出掛けることが少なくなり、ベスト3の選択がやっとできる程度の鑑賞歴でございます)のご紹介をさせていただきます。

第3位 カールマン「バヤデール」(9月21日、ブタペストオペレッタ劇場)

http://www.operett.hu/musor/emmerich-kalman-the-bayadere/62/5778/10

仕事で出掛けたブタペストで見た舞台。カールマンの名前も聞いたことのないオペレッタだが、何しろ前評判が高く、事前にチケットを押さえられず、劇場の窓口に直接出掛けて開演3分前にチケット売り場のおばちゃんが机の奥から伝家の宝刀を抜くように一枚出してくれたチケットで入場。パンフレットは全てハンガリー語で、英語のあらすじもなく、物語もよくわからないまま観劇したが、音楽がオリエンタル情緒の交じる魅力的な曲であるし、華やかで楽しい舞台。ストーリーもこの手のオペレッタにはありがちの身分違いの恋愛物語で、今回はインドの貴族とプリマドンナの恋物語に狂言回しの劇場支配人やサブの男女の恋物語が絡まり、最後はめでたしめでしたというもの。役者達は、歌に芝居にアクロバットに大活躍かつこれらを大変な高水準でこなしていて、オペレッタ協会の寺崎理事長がよくおっしゃっていたオペレッタにおける「歌役者」というものがどういうものであるのかとてもよくわかると同時に、あまり言いたくはないが日本人にはなかなかこのレベルでの上演はちょっと無理だろうなとも痛感させられた。聴衆と役者が一体となって楽しみ、盛り上がる雰囲気が素敵で、アールデコの美しい劇場の内装も含め、楽しさという点では今年一番の舞台。その他、ブタペストでは、ドホナーニのオペラ「DER TENOR」、ヴェルディ「ドンカルロ」のエリザベッタ役エステル・スメギの豊かな美声と美しい舞台姿(ウィーン等でも歌っているようだが、これだけの歌い手が国際的に知られていないのは本当に不思議)等、非常に充実した観劇ができ、かつ、値段も国立オペラの最高席で5,000円程度とびっくりするほど安かった。

第2位 ヴェルディ「シモン・ボッカネグラ」 5月25日 東京文化会館 ローマ歌劇場来日公演

http://roma2014.jp/simon.html

私の大好きな渋いヴェルディのシモンの初舞台観劇、しかもムーティの指揮するローマ歌劇場の来日公演ということで、非常に楽しみにしていた舞台だったが、期待以上だった。ローマ歌劇場のオケとコーラスは現地でも聞いたことがあるが、スカラ座と比較すると二段も三段も落ちるというイメージを持っていたが、さすがにムーティが芸術監督になってからは目まぐるしくレベルアップしたようで、ムーティの全体的に早めで、緩急をたっぷりつけた指揮に良く応えていた。歌手陣もすっかり世代交代していて、ガブリエーレのメリ(お見事!)以外は初めて聞く歌手陣だったが、主役のぺテアンの息の長いフレージングによる等身大の役作りはじめ、非常に良かった。演出もムーティの選択したプロダクションらしく、オーソドックスで美しい舞台で、特に第一幕の背景の海の色などイタリアらしい色使いだった。

第1位 ワーグナー「パルシファル」 10月11日 新国立劇場

http://www.nntt.jac.go.jp/opera/parsifal/

新国立劇場の2014-15シーズンの開幕演目。私がワーグナーで最も大好きなパルシファルということで、今回は仕事の合間に台本も読み込んで(それでもストーリーが今ひとつよくわからない・・・)、観劇した舞台。新芸術監督の飯森の指揮は賛否両論あったようであるが、確かに少しオールドファッションであるとしても、これだけたっぷりゆったりとしたテンポで包み込むようなサウンドというのを私ははじめて聞いた気がするし、大変に聞き応えがあった。クップファーの演出は、西洋人が東京で新演出するので仏教の輪廻思想も持ち出してみましたという、ある意味わかりやすい演出だったが、これもこの音楽には非常によく合っていた。歌手陣もフランツ、ヘルツィリウス、トムリンソン、シリンズ、とそのままバイロイトかドイツの主要歌劇場で上演したとしてもおかしくない高水準。それにしても、このパルシファルの底光りするような音楽の美しさ、本当に素晴らしい・・・。

最後になりますが、今年も皆様にとってよい一年となりますように。

投稿日:

極私的2013舞台ベスト5&番外編(美術展)

あと少しで年越しでございますが、年越しそばを食べて、紅白を見ていたのですが、あまり面白くないので、以前から暖めていた企画を年末最後に投稿させていただきたいと思います。

私の息抜きは、仕事の合間を見つけて目ぼしいオペラ等の舞台に出かけることと美術展に出かけること、日帰り温泉に出かけてまったりすること、親しい友人とおいしい物を食べ歩くこと等です。舞台に出掛ける時は、劇場の活き活きした空気に触れて、夢心地の異次元の世界に誘ってもらえることを期待しますし、美術展に出かける時は、1時間か1時間半の間、仕事のストレスを忘れ去って、美しい忘我の世界で遊ばせてもらいたいと思って、美術館に向かいます。

しかし、現実は、劇場の開演時間に遅刻しロビーで次の休憩時間まで待たされる、客席で日頃の疲れのため(あるいは舞台がつまらない、演奏が退屈等という理由のこともかなりの確立でありますが、笑)寝入ってしまい半分くらい舞台を見ていない(一番ひどかったのは、数年前の年末に国立劇場で真山青果の元禄忠臣蔵通しをやったとき、休憩時間以外ほとんど寝ており、気が付いたら討ち入りが終わっていたということがあります)等ということがままあります。

それにも関わらず、「当たりの舞台」に当たった時の舞台の魔力には勝てず、とりあえず先の予定が立っていなくとも、目ぼしい舞台のチケットは早めに買って、可能な限りスケジュール調整をして、足を運びます。そうは言っても、仕事の関係等で行けなくなることも多く、その場合には家族や友人にチケットを上げて、事後に感想を聞くことで我慢します(「素晴らしかった」、「良かった」等と聞くとちょっと悔しい気はしますが・・・)。

今年は事務所を立ち上げたこともあり、例年になく劇場に足を運ぶ機会が非常に少なく(新装なった歌舞伎座にも仕事の打ち合わせで銀座に行った際に前を通っただけで、芝居は見ていませんし、ミュージカルは一本、演劇はゼロです)、また、せっかくのヴェルディ・ワーグナーの記念年なのに食指が動く舞台もほとんどなく(スカラ座の来日公演で何でドゥダメルのリゴレットとハーディングのファルスタッフを高額チケット買って見に行かなければならないの?、ガラコンサートだけは行きましたが、あまりぱっとしませんでしたね、スチュアート・ニールの巨体と歌のガサツさににはびっくり致しましたが・・・)、行った舞台も今ひとつのものが多く、正直申し上げて、あまりぱっとしない一年でした。

本来であれば、この手のものはベスト10発表といきたいところですが、上記のような事情で個人的には何とかベスト5を発表するのがやっとというところでございます。

第5位 ラ・フィアンマ(7/28 新国立劇場中劇場)
この大好きなレスピーギの秘曲オペラを取り上げてくれた東京オペラ・プロデュースの果敢な挑戦に敬意を表して。手元にある愛聴盤のローマ歌劇場の壮絶な演奏の迫力には遠く及びませんが、この曲の持つ一種独特のカタルシスの幾許かは感じることができました。オーケストラはなかなか健闘していたと思います。ただ、このオペラ、大半の人はつまらないと言うんでしょうねぇ。

第4位 ホフマン物語(12/1 新国立劇場大劇場)
新国のこのプロダクションを見るのはたぶん3回目だと思いますが、演奏自体は今回が一番よくまとまっていたように思います(初演の際には、今や飛ぶ鳥を落とす勢いのフォークトのホフマンの清冽な歌唱、二回目の時のガランチャのズボン役は今でも印象に残っていますが、プロダクション自体はあまりまとまりがなかったような印象です)。何よりもシャスランの指揮が緩急をたっぷりつけて、この幻想的なオペラの雰囲気をしっかり表現できていましたし、歌手陣も突出した人がいない代わりに、各々が役柄にふさわしい柄のしっかりした歌唱を披露していました。年末に大好きなホフマンを聞けて幸せでした。

第3位 アイーダ(3/24 新国立劇場大劇場)
このゼッフィレルリの著名なプロダクションを見るのも数回目ですが、上演されるときには必ず足を運んでいます。新国立劇場開場記念の際の、当時全盛期のホセ・クーラの輝かしいラダメスと多少粗いもののグレギーナのアイーダのドラマティックなド迫力は今でも鮮烈に記憶しています。今回はヴェルディ・ワーグナーの記念年なのにぱっとした舞台がなかったこと、やはり何回見てもいい意味でトラディショナルなオペラの舞台の見本と言うべきゼッフィレルリの舞台作りが美しいこと、コルネッティのアネムリスが素晴らしかったことに鑑みて、ここに挙げさせていただきます。

第2位 ハムレット(9/1 神奈川県民ホール)
欧米ではここ数年割と上演されていますが、たぶん日本初演のトーマのオペラ。首都オペラという団体の演奏は初めて聴きましたが、基本的にはアマチュアのオペラ団体ということであまり期待しておりませんでしたが、これがなかなかどうして熱のこもった立派な出来栄えで、下手なプロ団体のつまらない上演よりもずっと良かったです。それに加えて、特筆すべきは、この日の主役、森口賢二さんのハムレットの素晴らしさ。少し前の藤原歌劇団のロッシーニのセビリャの理髪師のフィガロもコミカルでよかったですが、今回、フィガロとは正反対のくらーいインテリの役を芝居も含めて、見事に演じ切っていました。今後の活動をぜひチェックして追いかけさせていただきたいと思いました。

第1位 アンドレアス・オッテンザマー・クラリネットリサイタル(5/13 武蔵野文化会館(小))
平日夜7時に三鷹、しかも駅から徒歩10分弱というのはかなりハードルがありますが、武蔵野文化事業団の主催のコンサートは、目ぼしいものは発売日にチケット買わせていただいております。ピアノにしろ、ヴァイオリンにしろ、声楽にせよ、話題の若手の演奏を1000-3000円程度で聞けるというのですから、目ぼしい公演のチケットはすぐに売切れてしまいます。私自身、20年以上前からここの公演には足繁く通わせていただき、いわば「生活の一部」になっていると言っても過言ではないかもしれません。
今年は、オペラ・バレエ等に目ぼしいものが少なかったこともあり、このベルリンフィル主席奏者というイケメン、オッテンザマーのクラリネットが一番印象に残りました。古典からジャズまで易々と弾き抜く演奏技術の高さ、音楽性の高さ、びっくりするような美しい音色、夢のような時間でした。ピアノ伴奏の菊池洋子の感受性豊かな美しいピアノも見事でした(この人は今度ソロコンサートに行ってみたいと思います)。
なお、武蔵野の公演では、他に、ソプラノ2人のコンサートも印象に残りました(9/13 セダ
・オルタック、まだ相当荒削りですが、トゥーランドット、マクベス夫人、ジョコンダ、アビガイッレという重量級のレパートリーを物凄い声量で歌い上げていて、この手のドラマティックソプラノ大好きな私としてはたまらなかった、10/8 ベアトリス・ディアス、まだ若さは残るものの、美声かつ表現が多彩で、美しい外見によらず、意外に喉も丈夫そうで、ステージプレゼンスも含めてとても素敵な歌い手でした)。

番外編 狩野山楽・山雪展(京都国立博物館)

舞台同様、今年は美術展に出かける機会も例年になく少なかった一年でした。その中でダントツに素晴らしかったのが、5月の連休に出張に合わせて無理して出かけた京博の狩野山楽・山雪展。閉館時間になり学芸員に会場追い出されるまで、二時間ほど「美の桃源郷」でうっとりさせていただきました。東京と違って、これだけの展示会にも関わらず、あまり人が入っていないのもびっくり。

という訳で、大晦日の十時半から書き始めたこのマニアックな記事、何とか年越しまでに書き終えることができました。読んでいただいた方、ありがとうございました。

来年も素晴らしい舞台・美術展に出会えますように。

事務所のご案内

事務所名称 慶福法律事務所
住所 東京都中野区南台5-27-32-802
電話 03-6304-8692
代表 弁護士金子玄

https://www.google.com/maps/embed?pb=!1m18!1m12!1m3!1d3240.782624419244!2d139.65892321511146!3d35.68235408019404!2m3!1f0!2f0!3f0!3m2!1i1024!2i768!4f13.1!3m3!1m2!1s0x6018f2e2d06e26e3%3A0xd7ca532ae1094b7f!2z44CSMTY0LTAwMTQg5p2x5Lqs6YO95Lit6YeO5Yy65Y2X5Y-w77yV5LiB55uu77yS77yX4oiS77yT77yS4oiS77yY77yQ77yS!5e0!3m2!1sja!2sjp!4v1626597042552!5m2!1sja!2sjp

報酬のご案内

(法律相談料)

会社・法人のお客様
30分ごとに5,000円(消費税別)
個人のお客様
10分ごとに1,000円(消費税別)

ご相談1件につきまして、概そ1時間程度を要することが多いですので、個人のお客様は、6,000円(消費税別)、 会社・法人のお客様は、10,000円(消費税別)を目安としていただければ、幸いです。
お客様のご事情等をお聞きし、場合によっては出張相談をさせていただく場合もございます。出張相談の場合には、出張場所等に鑑みて、交通費等の実費又は日当をご請求させていただきます。

(法律相談料)

会社・法人のお客様30分ごとに5,000円(消費税別)
個人のお客様10分ごとに1,000円(消費税別)

ご相談1件につきまして、概そ1時間程度を要することが多いですので、個人のお客様は、6,000円(消費税別)、 会社・法人のお客様は、10,000円(消費税別)を目安としていただければ、幸いです。

お客様のご事情等をお聞きし、場合によっては出張相談をさせていただく場合もございます。出張相談の場合には、出張場所等に鑑みて、交通費等の実費又は日当をご請求させていただきます。

(民事事件の着手金及び報酬金)

訴訟事件、非訟事件、家事審判事件、行政審判等事件及び仲裁事件の着手金及び報酬金は、経済的利益の額を基準として、ご請求させていただきます。概その目安は、以下の通りです。

経済的利益の額着手金報酬金
300万円以下の部分8%16%
300万円を超え3,000万円以下の部分5%10%
3,000万円を超え3億円以下の部分3%6%
3億円を超える部分2%4%

(遺言書作成)

定型10万円以上20万円以下
非定型300万円以下の部分20万円
300万円を超え3,000万円以下の部分1%以下
3,000万円を超え3億円以下の部分0.3%以下
3億円を超える部分0.1%以下

(任意後見又は財産管理・身上看護等)

調査費用 20万円程度

契約締結後効力発生前の訪問面談手数料 5万円(1回)

委任事務開始後の報酬

依頼者が日常生活を営むのに必要な基本的な事務処理を行う場合月額5万円以下
上記に加えて、収益不動産の管理等の継続的な事務処理も行う場合月額10万円以下

死後事務委任契約の報酬  50万円以上

(法定後見)

後見・保佐・補助開始審判の申立費用 25万円以上

(顧問料)

事 業 者 月額5万円以上

非事業者 月額2万5,000円以上

なお、当然のことですが、個別のお客様と受任契約を締結させていただく場合には、個々の事案に応じた詳しい報酬に関するご説明をさせていただき、ご納得いただいた上で、受任契約を締結させていただく運びとなります。

離婚・男女問題等

離婚については、一般民事を取り扱う弁護士であれば、ご相談されることも多く、一通りの事件処理をすることは可能な分野ではございます。
しかしながら、離婚・男女問題については、多岐に渡る論点が存在し、離婚等に精通した弁護士でないと十分な主張をすることがなかなか難しいところがございます。
 また、ご相談の内容が内容だけに、ご相談者のお話しを時間を掛けてじっくりと聞き取り、そのご意向を十分に踏まえ寄り添いながら、その一方で法律的・実務的に主張可能な内容に落し込んで相手方から最大限の譲歩を引き出していくことが肝要です。
 離婚・男女問題においてご自分に有利な解決を望まれる方は、是非一度ご相談ください。

■ 重点取り扱い項目
離婚協議・調停・審判
財産分与
婚費分担
慰謝料請求
親権・監護権
子の引渡請求
面会交流
養育費・扶養料
内縁・事実婚の解消
婚約破棄・同居拒否
不倫の相手方への慰謝料請求
LGBT関係

■ このようなご相談がよく寄せられております

・夫の従前からの不倫関係が発覚し、離婚を考えている。

・夫婦間で離婚については意思が一致しているが、財産分与、慰謝料、親権・監護権等を巡って意見が対立しており、当事者間では解決できそうにもない。

・夫の不倫が発覚し、夫は不倫相手とは別れてくれたが、夫の不倫の相手方を許すことができない。

・転職したので、従前支払ってきた婚費等の支払が難しくなってきた。

・夫婦で医療法人の役員となっていたが、離婚するにあたり、財産分与の際に法人名義の財産を対象とすることができないか。法人の理事も辞任することになるが、退職金を請求できないか。

・相手方と婚約し、盛大な結婚式まで開いたのに、結婚式の翌日から新居での同居を拒否され、婚姻届の提出についても首を縦にふってくれない。

労働問題

【会社側、労働者側双方の立場における弁護経験を活かした解決を図ります】

私は現在、第一東京弁護士会・成年後見委員会の副委員長、日弁連高齢者・障害者権利擁護センター委員を務めていることもあり、一般民事の分野では、相続等のご相談が一番多いですが、その次に多いのが労働相談と不動産に関するご相談です。
顧問先の企業法務も日常的に取り扱っていることから、労働問題についてのご相談、事件処理をする際には、相対する会社側の攻めてくるポイントを念頭に置きながら、ご依頼者様の案件の個別の事情を踏まえた最善の解決を図ることを心掛けております。

【初回相談では質を重視した面談を心がけております】

近時、無料相談を謳う法律事務所も散見されますが、当事務所ではお客様と初めてお会いする初回相談において十分な時間と質を確保することが何よりも肝要と考えております。
ご相談1件につきまして、1時間程度を要することが多いですので、個人のお客様は6,000円(消費税別)、会社・法人のお客様は1万円(消費税別)を目安としていただければ、幸いです。
着手金・報酬につきましては、基本的に日弁連が適正として定めた基準を前提に作成した当事務所の報酬規程に従って、ご請求させていただいております。但し、事案の内容、お客様の経済上記用等に応じて、柔軟な対応を取らせていただいております。

【重点取り扱い項目】

・残業代・未払賃金請求
・不当解雇・配置転換・出向命令
・パワハラ・セクハラ
・過労死
・労災

【このようなご相談がよく寄せられております】

・残業時間の管理が十分に行われていないが、毎月相当時間残業しており、未払の残業代を請求したい。

・転居が困難な病気を持った家族がいるにも係らず、遠隔地への転勤を会社から命じられた。

・会社から仕事でのミスが多く取引先からクレームが相当数受けているだけでなく、上司にも反抗的であるとして、会社から解雇されたが納得がいかない。

・会社の上司から上司・部下の関係を悪用したセクハラを受け、精神的に追い詰められている。

・安全確保が十分に行われていない工場で作業していたところ、足場が崩れて半身不随の状態になってしまった。

・会社を退職して別の会社で働き始めたところ、競業避止義務に違反するとして退職金の返還を要求されている。

【これまでの依頼者の声】

「他の弁護士と違って、弁護士らしい居丈高なところがなく相談しやすかった」「対応が丁寧で細やかだった」と言っていただくことが多いです。
他の弁護士が1回しか電話しないところ、3回お電話するというイメージで、事件処理しております。ご不明な点がございましたら、遠慮なくおっしゃってください。

労災

はじめに

労災保険もその名前に「保険」が付くとおり,保険契約の一種です。損害保険・生命保険は,原則として,保険者(保険を引き受ける者,ほとんどの場合,保険会社です。)と保険契約者との間の私的な契約により成立するのですが,労災保険は国が保険者となる強制保険である点が特徴的です。通常の保険でいう保険契約者は事業者(多くの場合,勤務先の会社です。)であり,労働者は被保険者・受給者になります。

自動車保有者が必ず加入しなければならない自賠責保険も強制保険と呼ばれますが,労災保険とは,保険者が損害保険会社である点が大きく異なります。あくまで自賠責保険は私的な契約であり,労災保険のような社会保険とは性質が異なるのです。最も大きな違いは,自賠責保険の支払いは損害保険会社の私的な行為ですが,労災保険金の支給は行政行為に当たる点です。労災保険金の支給を争おうとすると私人間の通常訴訟等ではなく,行政不服審査・行政訴訟を行わなければならないという点が最も異なるところでしょう。

労災保険の重要ポイント

労災保険についてはWEB上でもあまり取扱いサイトがなく,また,労災保険は取り扱わないとよく分からないという分野でもあるので,ここで,労災保険の重要ポイントを説明していきます。

交通事故でも労災保険が使える

通勤災害とは何か

労災保険には通勤災害と業務災害があります。本来的な労災保険の対象は業務災害ですが,通勤は労務提供に必ず必要な行為なので,業務災害に準じて通勤中の事故も労災保険金の支払い対象となっています。
歴史をたどれば,昭和22年に労働者災害補償保険が創設されましたが当初,業務災害にのみに対して労災保険金が支払われていました。ところが,交通戦争と呼ばれる程に交通事故の死傷者数が増えるという時代背景があり(交通事故死者数のピークは昭和45年で,この年に労災保険法改正のための諮問機関である「通勤途上災害調査会」の設置もこの年です。),また,自動車の普及に伴う自動車通勤者の増加があり,また,実質的にも通勤は労務提供に不可欠な行為であることといった理由により,昭和48年の労災保険法改正で通勤災害も労災保険金の対象となりました。

通勤災害の歴史について詳しくはこちらを参照してください。

労災保険を使用するメリット

さて,通勤の方法として,電車,バス,タクシー,自家用車とありますが,通勤災害のほとんどは自家用車での事故です。
自家用車の事故では,相手方に過失がある場合などは通常,相手方の任意保険又は自賠責保険で治療を行うことになります。相手方に過失がない事案でも,任意保険で人身傷害補償保険に加入している場合は自分の任意保険で治療することが多いのではないでしょうか。

しかし,もし,自分に過失がある場合は,労災保険を是非とも使用するべきです。メリットは次の3つがございます。

1.単純に,治療費(通勤災害では療養給付といいます。)が自分の過失についても労災保険金が支払われるので得です。
休業損害(通勤災害では休業給付といいます。)と後遺障害(通勤災害では障害給付といいます。)の場合,国から特別支給金がもらえます。休業給付の場合,休業損害を100%とすると60%もらえます。残り40%は被災者が無過失の場合は加害者又はその任意保険会社からもらえます。さらにその上に特別支給金がもらえるので,無過失事故の場合は何と被災者は事故がなかった場合よりも儲かってしまうのです。

2.加害者任意保険会社担当者の歓心を買うことができます。その理由は,加害者の任意保険会社の保険で治療する場合,整形外科は健康保険・労災保険外の自由診療で治療費を計算します。医師の請求は治療点数×単価で算定されるのですが(今度,病院・薬局でもらう領収書を見てみてください。),自由診療の場合,その単価は20円が平均的で,15円から30円の幅です。これに対し労災保険の単価は12円なので,しかも,むやみやたらに労災保険で治療点数を増やすこともできないので,結果として治療費の総額が2分の1から場合によっては3分の1になります。

3.任意保険会社は基本的にその事故の賠償をあらかじめ設定する枠を持っています。これを「支払備金」(保険業法117条。詳しくはこちらを参照して下さい。),さらに略して「備金」といいます。任意保険会社の担当者はこの「備金」の枠内であれば和解を行う裁量権を有していることが多く,枠を超えるためには上長の決裁が必要です。金額によっては担当取締役・社長決裁を要することもあります。そのため,労災保険を使って治療費を下げることによって,「備金」の枠内で他の費目(慰謝料など)の支払いを行う余裕ができるので,任意保険会社担当者との交渉を有利に運ぶことができる(かも知れない。)のです。

労災保険をもらった後に会社を訴えることができる

業務災害の事案で、もし,労災事故の発生について会社に故意又は過失がある場合(故意があることはほとんどないですが。),労災保険に上乗せして会社に損害賠償を請求することができます(正確には,できることもある,です。)。
たとえば,休業損害(事故で会社を休んだときの減収分)は労災保険からは60%しかもらえません。慰謝料ももらえません。後遺障害がある場合,逸失利益は一部しかもらえません。とにかく,あんまりもらえないということだけ分かってください。
なので,労災保険をもらっただけで満足せず,そこから,さらに会社に対して損害賠償をして,労災保険との差額を受け取ることができるのです。

損害保険

はじめに

損害保険とは,保険者(保険会社)が一定の偶然の事故によって生ずることのある損害を塡補することを約するものをいいます(保険法2条6号)。言っている意味が分からないと思いますが,要は,偶然起きた事故で物が壊れたとか,怪我をしたという「損害」が発生した場合に保険金を支払うという保険のことです。

損害保険には無数といってもいいくらいに種類があります。例えば,興行中止保険という損害保険はコンサートなどが台風などで中止になった場合の損害を塡補する保険です。理論上はありとあらゆる偶然の事故による損害が損害保険の対象となるのですが,実際に支払いが発生する保険というのはある程度限られています。

日本損害保険協会の平成25年度のデータによれば,損害保険会社の元受正味支払保険金のシェアは次のとおりとなっています。

1.自動車保険(任意保険) 2兆2139億7200万円
2.自賠責保険(強制保険) 8043億7000万円
3.火災保険 6357億3200万円
4.新種保険 5128億0700万円
5.傷害保険 3514億8200万円

通常,1と2は同じ交通事故で支払われるものなので,自動車保険が圧倒的な支払いシェアであることが分かります。東京海上日動火災保険は元々,東京海上火災保険という海上保険から出発した会社と日動火災海上保険という動産保険(日動は日本動産の略です。)の会社が合併してできた会社ですが,現在の事業の過半は自動車保険です(有価証券報告書によれば,平成26年3月期で元受正味保険料のうち自動車保険の任意保険43.78%,強制保険11.99%,合計55.77%を占めています。)。
自動車保険についてはたくさん取り扱っている弁護士がいるので(もちろん,我々もたくさん取り扱っています。),保険弁護士法律相談所では自動車保険以外の保険に力を入れていきたいと思います。

火災保険

火災保険とは,火災という偶然な事故によって発生した損害を塡補する損害保険です。ただし,通常は,火災だけでなく風水害などによる事故の補償もセットになっているはずです。例えば,東京海上日動火災保険の個人向け火災保険である「トータルアシスト住まいの保険」の基本補償は,次のリスクに備えるものとなっています。
火災リスク(火災,落雷,爆裂・爆発)
風災リスク(風災,雹災,雪災)
水災リスク
盗難・水濡れリスク(盗難,水濡れ,建物外部からの物体の衝突,労働争議等に伴う破壊行為等)
破損等リスク

よく問題となる事件]

火災保険で問題となる類型はだいたい決まっています。

相談件数ナンバーワンは?

弁護士として受ける最も多い火災保険の相談は,意外に思うかも知れませんが,水漏れ事故です。水漏れ事故の原因には台風などの雨水によるものや,建物内部の給排水設備の故障などがあり,また,その原因が自分にあるもの,他人にあるもの,天変地異によるものがあります。原因次第で保険金が出たり出なかったりし,さらには,保険金の金額について争われることが多いです。
雨水による漏水事故での典型的な紛争パターンは次のようなものです。
建物と家財を対象とする火災保険に入っていた。久しぶりに別荘に行ったら部屋中が水浸しでカビだらけになっていた。保険会社に連絡したら,雨水の吹き込みが原因の場合は火災保険金は支払いませんと言われた。しかし,外側から建物を見ると,どうも屋根の一部が台風で壊れていてここから雨水が入っていたようだった。
通常,建物に雨が吹き込んだことによる損害(通称は「吹き込み損害」です。)は支払の対象となりません(こうした保険金が支払われないことを「免責」「免責事故」といいます。)。「吹き込み」というのは,窓を開けっ放しにしていたら雨が部屋の中に入ってきたとか,屋根が古くて雨水が染み出してきたといったことを意味します。
しかし,台風で瓦が飛ばされたとか,看板が飛んできて窓が壊れた場合で,その壊れた箇所から雨水が染み出した場合は保険金が支払われます(このように保険金が支払われることを「有責」「有責事故」といいます。)。
そうすると,保険会社に対して,この雨水は,屋根が壊れたことによる損害なんですよ,と資料を付して交渉することで,「免責」だったはずの火災保険を「有責」にすることができます。

深刻な争いナンバーワンは?

昔から保険会社と契約者との間で深刻な争いになるのが,建物火災による火災保険金の支払を巡る紛争です。かつては暴力団関係者が組織的に火災を起こして保険金詐欺を働くということがありましたが(「ラベンダー事件」で検索してみて下さい。),今ではそうした事件は少なくなりました。その分,本当に失火・放火による火災なのに,保険金詐欺だと疑われて,家はなくなり,保険金ももらえないという気の毒な契約者の割合は増えていると思われます。
と言っても,保険会社はほとんどの火災について火災保険金を支払っています。疑われる事件というのは決まっていて,次の事情が複数ある場合に限られます。保険会社があやしいと思う場合です。なお,こうした保険金詐欺が疑われる事案のことを「モラルリスク」がある事件,略して「モラル」といいます。この「モラル」とは「モラル・ハザード」の「モラル」=「道徳」で,保険金を取得するために故意に保険事故を起こすような道徳的危機のことを意味します。

出火原因が放火であること。
放火と断定できなくても出火原因に作成が疑われること。
施錠していない・鍵が見当たらないなど鍵の管理状況が不自然であること。
契約者の事故前後の行動があやしいこと。
契約者の言動が不自然だったり,ころころと変わったりすること。
契約者に経済的問題があること。
過大な保険金が掛けられていること。
火災の直前に保険に入っていること。
過去に契約者が保険金を請求していること。

個人賠償責任保険

最近,大きく取り扱われるようになってきたのが個人賠償責任保険です。はぁ? 何それ? と思われるかも知れませんが,今や,ある日突然生活が破滅するようなリスクを回避するために必ず加入しておくべき保険です。具体的に個人賠償責任保険を使用する事案は次のような場合です。
自転車で道を走っていたら子どもが飛び出してきて,子どもと自転車の前輪が接触した。子どもの怪我について,その親から治療費や慰謝料の支払いを求められた。
自転車での事故でも歩行者同士の事故でも,理論上は,損害賠償の金額は変わりません。したがって,軽度のむちうちであっても,被害者が3か月,4か月と病院に通えば,数十万円の賠償額になります。これは気軽に支払える金額ではありません。
こうした故意又は過失によって発生する事故・事件のことを「不法行為」(民法709条)といいますが,個人賠償責任保険(通称「個賠」といいます。)は、過失の不法行為で他人に損害を与えた場合に、保険でその損害賠償金をカバーする保険です。
個人賠償責任保険に入らずに自転車に乗ることは極めて危険な行為です。
また、自転車に限らず、例えば、通勤中に階段で人と接触する場合など、人に怪我をさせてしまうことはかなりあります。大して保険料もかからないので、ぜひ加入することを勧めます。

どういう保険に入るべき?

個人賠償責任保険は、それ単独で入るのは意外と難しく、通常は、自動車保険の付帯保険で入るものです。自動車を持っていない場合は、火災保険や共済保険に付帯できます。
基本的に保険料で選べばいいのですが、できれば示談代行が付いているものにするべきでしょう。
示談代行というのは、保険会社が自分に代わって被害者と交渉してくれるものです。この交渉の負担は精神的にとても重く、また、被害者が暴力団員だったり、クレーマーだったりすると日常生活にも支障が出てくるので、交渉が好きとか特別な人でなければ示談代行付きの保険をまず検討するべきです。

保険金請求で困ったら?

我々のホームページなので,お伝えしたいことは次の二つです。

保険金請求に困ったら,弁護士に相談しよう,できれば,保険に詳しい弁護士に。そして,保険弁護士法律相談所は保険に詳しい弁護士がいるということ,です。

自力でどうにもできない状況を動かそうとすれば,弁護士に相談するしかありません。弁護士に相談してどうにもならないと言われれば本当にどうにもならないのだと思いますが,少なくとも,どうにもならないことが確定することができます。
どうにかできれば保険金を受け取ることができるわけなので,取り敢えず弁護士に相談してはいかがでしょうか。

生命保険

はじめに

生命保険とは,保険会社が人の生存又は死亡に関し保険金を支払う約束をする保険のことです(保険法2条8号)。
単に人が亡くなったら保険金が出るんじゃないの? 「生存」って何? と思われるはずです。
人が亡くなったら支払われる生命保険を「死亡保険契約」といい,人がある年齢まで生き続けていたら(これを「生存」といいます。)支払われる保険を「生存保険契約」といいいます。保険商品の中で「定期保険」(例えば,60歳までに死亡したら5000万円支払う。)と「終身保険」(例えば,死亡したときに300万円支払う。)は,「死亡保険契約」にあたり,「年金保険」(65歳以降生き続ける限り月5万円支払う。)と「学資保険」(子どもが18歳になったら22歳まで毎年50万円支払う。)は「生存保険契約」にあたります。これら,「死亡保険契約」と「生存保険契約」をミックスした「生死混合保険契約」というものもあり,通常は,「養老保険」と呼ばれています。
生命保険文化センターによる平成25年度「生活保障に関する調査」によれば,生命保険加入率は男性では80.9%,女性では81.9%となっています。特に子どもがいる場合は,ほとんどの世帯で生命保険に加入していると思います。
このように生命保険は誰しもが問題に直面する保険ということができます。

生命保険の根本問題

当たり前に聞こえるかも知れませんが,生命保険金を支払うことで保険会社は損をし,生命保険金を受け取ることで受取人は得をする点に生命保険の根本的な問題があります。
この根本問題は生命保険の起源に遡っても変わりません。生命保険の起源にはいくつか説があります。私の知っているだけでも,次のようなものがあります。

1.コレギア・テヌイオルム 加入者が入会金・会費を支払い,加入者が死亡すると葬儀費用等を支払うという共済保険。
2.ギルド 中世ヨーロッパで,ギルドメンバーが会費を集めて,冠婚葬祭等の費用が発生したときに分配金を支払う。
3.トンチン年金 同じ発想の制度は今でも存在し,アメリカの生命保険会社が販売している。トンチという銀行家が考案し,フランスで採用された制度。国が債権を発行し,債権者のうち生存者にのみ利息を支払い,死亡者には利息を支払わず,その浮いた分を生存者で分けるという制度。全員死亡すると利息支払義務がなくなり,そもそも元本の返還もしないようなので,国はしばらく利息を支払っていれば元本を返還しなくて済むのでお得というもの。
4.教会牧師の遺族保険 17世紀のイギリスで,教会牧師が保険料を集めて,死亡時に遺族に対して死亡保険金を支払う。後に近代的生命保険制度に繋がる。

これらの起源のうち,1・2は葬儀費用等だけであれば現在の共済保険に近く,生命保険の根本問題は目立たないのですが,3のトンチン年金は,他の加入者が死ねば死ぬほど利息が高くなるので,人の死を願うという問題が生じます。
4は現代の生命保険と変わりがなく,受取人は加入者が死亡すれば大金が支払われます。この4が段々と他人が死ぬと保険金がもらえるという形に発展していいきます。●●が死ぬことに●●円を賭けるということです。トンキン年金で他の加入者を全て殺害すると言うことは困難ですが(他人の死亡を念願することは避けられませんが),こうした●●が死ぬと保険金がもらえるという死亡保険の場合,その●●を殺害すれば受取人には大金が支払われるので,どうしても●●を殺害するという動機を持ってしまう人が現れます。こうした,生命保険の賭博的要素のことを「射幸契約性」といい,保険金に目がくらんで不正が行われることを「モラル・リスク」といいます。

生命保険は放っておくとモラル・リスクが増大し,最終的に保険制度が崩壊しています。保険金詐欺がまかり通ってしまうと,保険料は高額となり,まともな人は生命保険に入ろうとは思わなくなります。また,保険会社としても生命保険金を支払わなければ利益が上がりますので,保険金を払い渋ろうとする動機があります。そのため,モラル・リスクが疑われる事案では,保険会社は厳格な対応を取ることになります。

問題となる事案

もっとも,ほとんどの事案では保険金はきちんと支払われます。我々のイメージでは損害保険よりも圧倒的に争いになる確率は低く,生命保険が問題となる事案を手掛ける弁護士は非常に少ないと思います。モラル・リスクの割合は生命保険・損害保険で違いはないはずです。しかし,生命保険はほとんどの場合,あらかじめ契約で保険金の支払金額が決まっており,現在の充実した事前説明の下では,契約者も契約時に保険金の支払金額をよく理解して加入していることです。これに対して損害保険は,損害が発生し,多くの場合は損害調査を行って初めて金額が確定するため,どうしても損害調査・査定の過程で損害保険会社に裁量の余地が生じてしまい,紛争となるのです。
そうは言っても,生命保険でも紛争は生じます。ここでは,生命保険で問題となる代表的な事案を取り上げます。

告知義務違反

重病な人が健康であると申告して死亡保険に加入する場合,同じ保険に入っている健康な人が損をします。保険は多くの人から保険料を集めて,保険事故が発生した人(死亡保険では死亡した人)に対して保険金を支払うという制度です。
保険金を支払うケースが多ければ多いほど,保険料は上がり,少なければ少ないほど保険料は下がります。重病な人が死亡保険に入ってしまえば,多くの場合,保険金の支払いが発生するので健康な人の保険料が増えて損をすることになるので,健康状態が保険事故の発生に影響を与える保険の場合は,健康状態についての告知書の作成が求められることになります。そして,重病なのに健康と偽って死亡保険に加入した人については死亡保険金を支払わない(以下「免責」といいます。)とすることで,保険料の上昇を防止するという制度になっているのです。

告知義務違反が問題となる典型的なケースは以下のようなものです。

高血圧症であるのにこれを隠して死亡保険に加入し,脳卒中で死亡した。

高血圧症の人はそうでない人に比べて有意に脳卒中になる確率が高いです。したがって,健康な人と同じ保険に入ることはできないし,入るのであれば脳卒中にかかる確率に合わせて保険料を高くしなければなりません。もっとも,高血圧症は多くの人がかかる病気なので(我々の一人も高血圧症で毎日降圧剤を服用しています。),高血圧症でも保険会社が加入を認めることもあるのですが,ともかく,上記の事案では生命保険金が支払われないことが多いでしょう(これを告知義務違反による解除といいます。保険事故=本件では被保険者の死亡が発生した後でも解除権を行使できます。)。
もっとも,諦めるのは早いです。保険会社が必ず解除できるとは限りません。なぜなら,保険法が消費者保護の観点から次の解除権の制限規定を置いているからです(保険法55条,59条)。

1.保険会社が告知義務違反の対象事実(本件では高血圧症)を知り,又は過失によって知らなかった場合(あまりないですが,他の生命保険で高血圧症の申告をしている場合などです。)
2.保険媒介者(多くの場合,保険外交員)が告知を妨げた時(保険外交員が勝手に告知書を作る場合などです。)
保険媒介者が不告知教唆を行った場合(「別に高血圧なんて申告しなくていいですよ。」などと保険外交員が言った場合などです。)
3.保険会社が解除事由を知ってから1か月を経過した場合(あまりないです。)
告知義務違反の対象事実と保険事故との間に因果関係がない場合(高血圧と脳卒中は関係がありますが,例えば,交通事故で即死した場合や,胃がんで死亡した場合は因果関係がなさそうです。)

保険会社が最初から保険外交員の落ち度を認めることはほとんどないですし,告知義務違反の対象事実と死亡原因との因果関係は医学的見地から判断する必要があるので,保険会社の主張に押し切られてしまうことが多いと思います。

高度障害保険金

死亡保険のうちの定期保険には,死亡した場合だけでなく高度後遺障害の場合にも保険金が支払われる保険商品があります(第一生命の「サクセスU」には高度傷害保険金が付帯していますが,日本生命の「ニッセイみらいのかたち 定期保険」には高度障害保険金は付帯されていません。)。特に,住宅ローンを組むときに加入が条件となることが多い団体信用生命保険には高度障害保険金がほとんどの場合に付帯されています。

高度障害保険金は典型的には次の高度障害がある場合に支払いがあります。
1.両眼の視力を全く永久に失ったもの
2.言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの
3.中枢神経系・精神または胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの
4.両上肢とも手関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
5.両下肢とも足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
6.一上肢を手関節以上で失い、かつ、一下肢を足関節以上で失ったか、またはその用を全く永久に失ったもの
7.一上肢の用を全く永久に失い、かつ、一下肢を足関節以上で失ったもの

以上の各高度障害のうち,1は争いがあまりなさそうですが,2以降は保険会社によって認定が異なります。複数の生命保険に加入していて,ある会社からは支払われ,他の会社からは支払われないという事案は実はよくあります(我々もそうした事件の相談を受けたことがあります。)。特に,3で問題となる高次脳機能障害や,4~7のうち「その用を全く永久に失ったもの」(これを「用廃」といいいます。)の評価は,難しいものがあります。

通常は,弁護士になど依頼せずに保険会社に保険金請求行うことになると思いますが,もし,保険金請求を拒否され,しかし,実際に常にご家族が介護をしなければならない状況などにあるのであれば,是非,一度弁護士に相談するべきだと思います。

不動産関係

勤務弁護士の勤務先事務所が不動産関係の顧問先を多数抱えていたこともあり、独立後も不動産に関する様々なトラブル(売買、賃貸借、請負)に関するご相談を数多く受けております。
また、マンション管理に関する著作もあることから、管理組合、地主、居住者各々の立場からのご相談も増えております。

[費用と特徴]

近時、無料相談を謳う法律事務所も散見されますが、当事務所ではお客様と初めてお会いする初回相談において十分な時間と質を確保することが何よりも肝要と考えております。
ご相談1件につきまして、概そ1時間程度を要することが多いですので、個人のお客様は6,000円(消費税別)、会社・法人のお客様は1万円(消費税別)を目安としていただければ、幸いです。
着手金・報酬につきましては、基本的に日弁連が適正として定めた基準を前提に作成した当事務所の報酬規程に従って、ご請求させていただいております。但し、事案の内容、お客様の経済上記用等に応じて、柔軟な対応を取らせていただいております。

[重点取扱い分野]

・売買に関するトラブル(契約(手付)解除、景観変更、販売主・建築主の倒産等)
・賃貸借に関するトラブル
(賃料未払、建物明渡、事故物件の処理等。賃貸人側・賃借人側いずれも対応可)
・建築(欠陥住宅)に関するトラブル
・マンションに関するトラブル(管理費滞納、管理規約変更、組合運営に関するトラブル、専有・共用部分に関するトラブル等。管理組合、地主、組合員いずれも対応可)

[具体的な相談例]

・賃料、マンション管理費等の滞納が続いており、回収を図りたい

・建物が老朽化しており、建物の建替をしたいと考えているが、賃借人が退去してくれない

・自宅を新築するために土地を購入したが、土地の形状・地質等に問題があることが事後に判明し、自宅を建築することができなくなってしまった

・当初の設計図通りに工事が行われていなかった結果、いわゆる欠陥住宅の引渡しを受けた

・賃貸借契約の更新、賃料増額、借地権の譲渡などについて話し合いがつかない

・父親からの相続の際に兄弟で不動産を共有状態で相続したが、自分の子どもに対する将来の相続が発生することを見込んで今のうちに処分しておきたいが、弟が応じてくれない

・マンションが老朽化し、色々とトラブルが発生しているが、住人も高齢化し、管理組合の運営が困難になってきているばかりでなく、過去に作成した管理規約も現状に対応してない

・不動産を処分しようと考えているが、隣地所有者との間の土地の境界が不明確であり、処分することができない

[ご相談者の方へのメッセージ]

当事務所でご相談・受任したお客様には、他の弁護士と違って、弁護士らしい居丈高なところがなく、また、対応が丁寧で細やかだと言っていただくことが多いです。他の弁護士が一度しか電話しないところ、三度お電話するというイメージで、事件処理しております。ご不明な点がございましたら、遠慮なくおっしゃってください。

不動産を巡る様々なトラブルについては当事者間では解決することが難しいです。
速やかに経験豊富な弁護士にご相談されることをおすすめ致します。

« Older posts
PAGE TOP