新年のご挨拶と極私的2014舞台ベスト3

新年あけましておめでとうございます。皆様のご支援とお引き立てを頂戴し、当事務所も本年設立三年目を迎えることができました。本当にありがとうございます。どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

ホームページについては忙しさにかまけて、ブログをはじめほとんど更新しておらず、先ほどホームページについては若干の変更をさせていただきました。 そして、もう年は明けてしまいましたが、恒例の舞台ベスト3(昨年以上に出掛けることが少なくなり、ベスト3の選択がやっとできる程度の鑑賞歴でございます)のご紹介をさせていただきます。

第3位 カールマン「バヤデール」(9月21日、ブタペストオペレッタ劇場)

http://www.operett.hu/musor/emmerich-kalman-the-bayadere/62/5778/10

仕事で出掛けたブタペストで見た舞台。カールマンの名前も聞いたことのないオペレッタだが、何しろ前評判が高く、事前にチケットを押さえられず、劇場の窓口に直接出掛けて開演3分前にチケット売り場のおばちゃんが机の奥から伝家の宝刀を抜くように一枚出してくれたチケットで入場。パンフレットは全てハンガリー語で、英語のあらすじもなく、物語もよくわからないまま観劇したが、音楽がオリエンタル情緒の交じる魅力的な曲であるし、華やかで楽しい舞台。ストーリーもこの手のオペレッタにはありがちの身分違いの恋愛物語で、今回はインドの貴族とプリマドンナの恋物語に狂言回しの劇場支配人やサブの男女の恋物語が絡まり、最後はめでたしめでしたというもの。役者達は、歌に芝居にアクロバットに大活躍かつこれらを大変な高水準でこなしていて、オペレッタ協会の寺崎理事長がよくおっしゃっていたオペレッタにおける「歌役者」というものがどういうものであるのかとてもよくわかると同時に、あまり言いたくはないが日本人にはなかなかこのレベルでの上演はちょっと無理だろうなとも痛感させられた。聴衆と役者が一体となって楽しみ、盛り上がる雰囲気が素敵で、アールデコの美しい劇場の内装も含め、楽しさという点では今年一番の舞台。その他、ブタペストでは、ドホナーニのオペラ「DER TENOR」、ヴェルディ「ドンカルロ」のエリザベッタ役エステル・スメギの豊かな美声と美しい舞台姿(ウィーン等でも歌っているようだが、これだけの歌い手が国際的に知られていないのは本当に不思議)等、非常に充実した観劇ができ、かつ、値段も国立オペラの最高席で5,000円程度とびっくりするほど安かった。

第2位 ヴェルディ「シモン・ボッカネグラ」 5月25日 東京文化会館 ローマ歌劇場来日公演

http://roma2014.jp/simon.html

私の大好きな渋いヴェルディのシモンの初舞台観劇、しかもムーティの指揮するローマ歌劇場の来日公演ということで、非常に楽しみにしていた舞台だったが、期待以上だった。ローマ歌劇場のオケとコーラスは現地でも聞いたことがあるが、スカラ座と比較すると二段も三段も落ちるというイメージを持っていたが、さすがにムーティが芸術監督になってからは目まぐるしくレベルアップしたようで、ムーティの全体的に早めで、緩急をたっぷりつけた指揮に良く応えていた。歌手陣もすっかり世代交代していて、ガブリエーレのメリ(お見事!)以外は初めて聞く歌手陣だったが、主役のぺテアンの息の長いフレージングによる等身大の役作りはじめ、非常に良かった。演出もムーティの選択したプロダクションらしく、オーソドックスで美しい舞台で、特に第一幕の背景の海の色などイタリアらしい色使いだった。

第1位 ワーグナー「パルシファル」 10月11日 新国立劇場

http://www.nntt.jac.go.jp/opera/parsifal/

新国立劇場の2014-15シーズンの開幕演目。私がワーグナーで最も大好きなパルシファルということで、今回は仕事の合間に台本も読み込んで(それでもストーリーが今ひとつよくわからない・・・)、観劇した舞台。新芸術監督の飯森の指揮は賛否両論あったようであるが、確かに少しオールドファッションであるとしても、これだけたっぷりゆったりとしたテンポで包み込むようなサウンドというのを私ははじめて聞いた気がするし、大変に聞き応えがあった。クップファーの演出は、西洋人が東京で新演出するので仏教の輪廻思想も持ち出してみましたという、ある意味わかりやすい演出だったが、これもこの音楽には非常によく合っていた。歌手陣もフランツ、ヘルツィリウス、トムリンソン、シリンズ、とそのままバイロイトかドイツの主要歌劇場で上演したとしてもおかしくない高水準。それにしても、このパルシファルの底光りするような音楽の美しさ、本当に素晴らしい・・・。

最後になりますが、今年も皆様にとってよい一年となりますように。

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